三ツ沢地区社会福祉協議会会長などを務め地域の課題に取り組む 谷内(たにうち) 徹さん 三ツ沢中町在住 73歳
極意は「ムダを楽しむ」
○…横浜市職員時代は戸塚区長や市民局長を歴任。退職後は市福祉サービス協会の理事長を担い、現在は自宅のある三ツ沢地区の社会福祉協議会会長や三ツ沢中町の町内会長として活動する。地区社協の会長としては5年を迎える。「『みんなの意見を聞く』というのが三ツ沢地区社協の伝統。地域活動の主体でなく、情報交換や応援の組織」と役割を表現する。
○…就任当初に行ったのが、地域福祉の指針となる地区の地域福祉保健計画第4期の策定。各町内へのヒアリングを行い、外国人居住者への地域ルールの周知や子育てへの不安など地域の課題を抽出。それまで高齢者向けだった内容を、「多世代の多様な人たちがゆるやかにつながって一人ひとりが自分らしく暮らせるまち三ツ沢」と、多様性を取り入れた内容に変革した。
○…戸塚区長を務めたのは戸塚駅前の再開発施設「トツカーナ」開業の頃。地元商店街と行政を取り持つ立場として骨を折ったが、持ち前のフランクさで「結構いろんな人が本音をしゃべってくれた」と振り返る。福祉サービス協会の理事長時代は、「ヘルパー不足」という業界の状況を知り、研修を受けて自ら資格を取得。3年間ヘルパーとして活動した。「嫁さんが寝たきりになっても大丈夫なつもりで資格を取ったんだけど、これがなかなか元気で」と笑う。
○…地域の担い手を発掘しようと地域で実施したアンケートでは、のべ150人近くがホームページの作成や防災拠点の運営などに手を挙げた。地域活動の極意を「ムダを楽しむ」ことと挙げる。「『タイパ』を求めてムダだというより、やってみなきゃ分からないとワイワイ楽しむ人が、地域活動を長く続けられるんじゃないかな」
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