今年の3月で開業10周年を迎える横浜市営地下鉄グリーンライン。課題となっていた乗車人員の増加に伴う混雑緩和対策として、市は2024年度までに、現状4両全17編成中約6割にあたる10編成を6両化する計画だ。
総事業費131億
6両化に伴う総事業費は概算で131億円。18年度予算案では川和車両基地(都筑区)や各駅のホームドア改修に関する基本設計費など5176万円を計上している。市交通局によると20年度から車両基地の工事や各駅ホームドアの改修や照明設置工事を実施し、22年〜24年度にかけて6両編成化に取り組むとしている。なお、各駅のホームは開業当初から6両編成の車両進入に対応できるようになっているという。
グリーンラインは緑区の「中山駅」からブルーラインに接続する「センター南駅」「センター北駅」(共に都筑区)を経由し、「日吉駅」(港北区)までの総延長約13Km。最混雑区間は「日吉本町駅」―「日吉駅」間。市には一部の利用者から混雑緩和を求める声が寄せられていたという。
最混雑区間で平日朝のラッシュ時の平均混雑率(1両の乗車定員95人に対して)は開業当初が129%だったが翌09年度には154%に上昇。市はこれまでに運転間隔短縮(10年度)や運転間隔短縮・2編成増強(13年度)などの混雑緩和策を講じてきたが、今年度は平均169%に達する見込みだ。
市は現行の輸送力のまま今後も乗車数の増加を仮定した場合、25年度には200%を超えると試算。6両化となれば、乗車時に肩と肩が触れ合う程度の150%程度になると見込む。同路線を使用する30代男性は「混雑緩和に向けた動きは歓迎したい」と話した。
混雑の背景には沿線の緑・都筑・港北区の人口増加に伴う利用者の増加がある。開業年の1月と今年の1月で各区の人口を比較すると、緑区は約7700人増。また、全10駅中6駅がある都筑区では約2万3000人、港北区でも2万7400人増加している。
市交通局の担当者は「沿線の人口増に比例し利用者増も続いている。これは当初予測を上回っている。お客様の快適性向上に向け取り組む」としている。
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