神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
神奈川区版 公開:2020年10月22日 エリアトップへ

「交流拠点」 空き家に活路 子安台で有志ら活動

コミュニティ社会

公開:2020年10月22日

  • X
  • LINE
  • hatena
物件の模型と田中さん(前列右)ら同会のメンバー
物件の模型と田中さん(前列右)ら同会のメンバー

 社会課題化する空き家の解消に向け、地域の交流拠点として活用する取り組みが子安台で動き始めている。不動産業者や地域住民らが協働し、築50年の木造家屋を交流スペースに生まれ変わらせる計画。まちづくりに対する優秀なアイデアに市が助成金を交付する「ヨコハマ市民まち普請事業」に応募して一次審査を通過するなど、計画は現実味を帯びてきた。

 「空き家を活用して子安台と新子安に交流拠点をつくる会」は、不動産業者として空き家の活用ノウハウを持つリライト=泉町=の田中裕治さんが代表を務め、活動に賛同する地域住民などが参加。区内でも高齢化率が高い子安台にある築50年以上の空き家を同社が取得し、交流拠点として活用を目指している。

 計画では木造2階建ての物件をリノベーションし、1階にカフェやコミュニティスペース、2階にレンタルスペースを整備。屋外には、建物が使われていないときも自由に利用できるテラスを設けて地域に開放する。

 多世代が集う居場所として、喫茶店やイベント・生涯学習スペース、こども食堂などの利用を想定しているといい、近隣住民に企画段階から関わってもらうことで、地域特性に合わせた施設としての役割を探っていく。「地域の人の手も借りながらDIYで整備し、施設に愛着を持ってもらえたら」と田中さんは話す。

多世代集う場に

 同会が目指すのは、空き家の解消に向けた取り組みを通して住民同士の新たな交流を生み出すことだ。子安台では高齢化が進む一方、新子安はマンション建設などで子育て世代を中心とした新住民が増加。隣り合う地区ながら住民構成は二極化が進んでおり、メンバーで料理研究家の阿部博美さんは「互いの地域に住む人同士の交流はまだまだ少ない」という。

 子安台に住む阿部さんは、以前から地域住民が交流できる拠点の必要性を感じていたといい、孤立しがちな一人暮らしの高齢者を自宅に招いて食事を振る舞うなど、自発的なボランティアを続けてきた。「新子安は共働き世帯が多く、こども食堂などの需要も高いはず。子どもから高齢者まで、多世代が集う施設ができればお互いの交流が進む」と期待する。

 物件の整備には500〜1千万円ほどの費用を見込むが、市の「ヨコハマ市民まち普請事業」に採択されれば最大で500万円の助成金が交付される。

 10日にあった一次コンテストでは、応募した11グループの中から二次に進む6事業に選ばれた。来年3月の採択を目指し、会では地域の理解を得ながら事業計画のブラッシュアップに取り組んでいく。田中さんは「子安台と新子安エリアを地域の方々が往来する新たな動きを作りたい。同様の空き家を活用した居場所を徐々に増やしていき、にぎわいであふれる地域にできたら」と夢を描く。

 同会では、活動に協力するメンバーを募集している。問い合わせは小山将史さん(小山将史建築設計事務所)【電話】045・534・3631。
 

神奈川区版のトップニュース最新6

会場規模拡大して開催

神奈川宿フェス

会場規模拡大して開催

地域の魅力と歴史発信

11月21日

電柱への防犯灯設置拡充

横浜市

電柱への防犯灯設置拡充

青葉区の強殺事件受け

11月21日

横浜創英、涙の準優勝

高校サッカー県選手権

横浜創英、涙の準優勝

決勝進出は創部初

11月14日

創立110周年を祝う

県立横浜翠嵐高校

創立110周年を祝う

記念式典を挙行

11月14日

今年は「おやつラリー」

今年は「おやつラリー」

区役所の商店街振興イベント

11月7日

DXで搬送時間を短縮へ

市消防局

DXで搬送時間を短縮へ

実証事業で早期整備めざす

11月7日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 11月7日0:00更新

  • 10月31日0:00更新

  • 8月8日0:00更新

神奈川区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月21日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook