東海道五十三次の一つ神奈川宿を舞台にした、「神奈川宿フェス2023冬」が12月9日と10日に開催された。歴史のまち神奈川宿協議会(愛称/神奈川宿盛り上げ隊)と区役所、幸ケ谷小学校の三者が連携し、様々なイベントが行われた。
亀の甲せんべい復活
洲崎大神境内では、冬の縁日を開催した。地域のお店の飲食ブース等と並び出店されたのが、幸ケ谷小学校児童による「亀の甲せんべい」の販売ブースだ。
かつて神奈川宿の名物として親しまれた銘菓は2005年、和洋菓子店「浦志満」の閉店で姿を消したとされる。今春からの地域学習でそのことを知った同小6年生が、卒業前の節目に地域に恩返しをしたいと復活を企画。せんべいの型が残っていた鶴見区の和菓子屋や近隣の専門学校の協力を得て、せんべい作りを進めてきた。
当日は、子どもから大人まで多くの人がせんべいを手に取った。児童たちは、「難しかったが分量や焼き加減を何度も調整して作った」「たくさんの人に喜んでもらえて嬉しい」と笑顔を見せた。担任の宗像北斗教諭も、「子どもたちには地域で過ごした特別思い出になった。住民の方々にも地元の魅力を再発見してもらえたのでは」と振り返った。
宗興寺と甚行寺では、同小児童たちが作成した灯ろうによるライトアップイベントも開催。冬の夜空の下、寺院を幻想的な光で包み込んだ。また、米山流殺陣術による演舞やシンガーソングライター栗山龍太さんによる弾き語りライブ、青木小学校による大道芸などの公演も行われ、来場者たちを楽しませた。
5つの寺社を巡るスタンプラリーでは、各会場のスタンプ重ね捺しすることで、神奈川宿を描いた東海道五拾三次のポストカードが完成。スマートフォンでのバーチャル体験も実施され、参加者は楽しみがら地域の歴史を学んだ。
神奈川宿盛り上げ隊の中村太郎代表は「子どもから高齢者まで多世代が集い、みんなの笑顔を見ることができて良かった」と話した。
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