横浜市立市民病院(中澤明尋院長)は、4月1日から外来患者向けに自動運転モビリティの「WHILL」を導入する。このモビリティは羽田空港、関西国際空港や一部の大学病院で導入されているものと同様のもので、公立病院では初めての導入となる。
今回導入されるモビリティは、1階外来フロアの決められたルートを自動運転で走行。利用者は機体備え付けのタッチパネルで採血室、エレベーターホール、C外来受付の3カ所から目的地を選ぶだけ。モビリティを操縦、運転する必要はなく、人や障害物なども自動で避けてくれる。
目的地到着後は自動で乗り場へ戻っていくので、乗り捨てたまま診察や採血などに向かうことができる。
2020年に移転、新築した市民病院は、敷地の制約上、横に長い構造になっていて、正面玄関から採血室までは約120mの距離がある。高齢者や歩行に困難がある患者から「移動距離が長い」「歩行困難な人に補助が欲しい」といった声が上がっていた。
こうした声を受け、昨年10月に自動運転モビリティを5日間、トライアルで導入。86人が利用し、乗り心地の評価は4・81、総合評価4・84(ともに5段階評価)と高評価を獲得。約7割の人が「また利用したい」と回答。本格導入へ弾みをつけた。
本格導入を前に中澤院長は「歩行に不安がある外来患者さんが楽に、安全に、そして迷わず目的地へ行ける」と話し、付き添い介助者の負担も軽減できると期待を寄せている。
問い合わせは、【電話】045・316・4580(代表)へ。
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