■おすすめ本は・・・
『ペイント』
著者:イ・ヒヨン作 小山内園子訳
出版社:イーストプレス
出版年:2021年
■こんなお話です
少し前に、子どもが親を選べないという意味の“親ガチャ”というワードが世間を騒がせたと思いますが、韓国の近未来を舞台にしたこの物語では、合法的な親ガチャを政府が行っています。
子どもを育てたくない親が増え、少子化がどうしようもなく進んだため、生まれた子供を政府が直接預かって育てるセンターが誕生しました。センターで育った子は、一定の年齢に達すると、親を選んで家族を作ることができるのです。
17歳のジェヌは、もうじきセンターを卒業しなければならない年齢ですが、家族になりたいと心から思える親候補に巡り合えません。ハンサムで聡明なジェヌに、親候補はいくらでもいるのですが。
彼は果たして、自分に合った親を見つけることができるのでしょうか?
■おすすめの理由は・・・
この本のあとがきで、もし親を選べるなら今の両親を選ぶか、という問いかけをしたところ、多くの親が自分は選ばれないかもしれないと思っており、ほとんどの子どもが自分たちの親を選ぶ、という結果だったと書いてありました。ちょっと安心しますね。
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