「川崎の名産品をつくりたい」。そんな思いが異業種交流で形となり、昨年「かわさきハーブソーセージ」が誕生した。
行政も巻き込みタッグを組んだのは、区内の生ハム専門商社「(株)協同インターナショナル」と同デザイン会社の「モノプロ工芸」、麻生区の障害者作業所「はぐるまハーブ園」、中原区の飲食店「すずや」。
一昨年暮れに、協同インターナショナル食品部取締役の池田伸敏さんは、「川崎でしか食べられない、川崎の名産品をつくれないか」という思いを抱き、市などに投げかけた。それに反応した市知的財産アドバイザーの高橋光一さんの「様々な食品に展開しやすいハーブとソーセージを組み合わせてはどうか」という提案を受け、はぐるまハーブ園に話を持ちかけた。
池田さんは、「もともと生ハムを委託加工する業務をしており、依頼され地域の豚を使ってできた生ハムがその地域で食され、販売業者も消費者からも喜ばれる、いわゆる地産地消のサイクルを目の当たりにし、自分の住んでいる場所でも貢献したいという地元愛が芽生えてきたんです。それを形にしてみたくて。また、はぐるま農園さんは、30種以上のハーブを作っていて、商売として協力したいという気持ちもあり、相談してみました」と話す。
そこから輪が広がり、本格的なプロジェクトを立ち上げ、「川崎らしい元気があるもの」をコンセプトに、かじった瞬間に肉汁が飛ぶようなジューシー感と、1本でお腹いっぱいになるようなボリュームのあるソーセージをイメージ。すずやがそのレシピを作成し量産化を可能にし、モノプロ工芸がロゴマーク等をデザイン。ついに「かわさきハーブソーセージ」が完成した。
通常よりボリューミーだが、ハーブの香りが爽やかで「食べ切れる」という。昨年の完成後、イベント会場でホットドッグにして販売。大好評を得た。
小売化を目指すが、ハーブの収穫が春にならないと足りないため、現在はすずやでメニューとして提供している程度の状況。池田さんは「ビールのお供として、夏までには商品化を間に合わせたい」としている。
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