すがお手つなぎまつり実行委員会の委員長を務める 針山 直幸さん 菅生・蔵敷こども文化センター館長 70歳
子どもたちの「駆け込み寺」
○…子どもたちを地域一丸で見守っていこうと、菅生地域の子育て関連施設らが協力して11月に開催する「すがお手つなぎまつり」。初開催時から委員長を務め、今年7回目を迎える。当初、各施設が月に1度、連絡調整のための会議を行っており、「せっかく集まるなら何かやってみようと。“言い出しっぺ”だから委員長を任されている」と控え目に笑う。地域で顔見知りを増やすことがイベントの目的のひとつ。「困っている子どもに誰かが気づいてあげられるように。道ですれ違う時に声を掛けられる関係づくりを地域で進められれば」
○…大学卒業後、川崎市に入庁して初めて赴任したのが宮崎こども文化センター(こ文)だった。その後、菅生こ文に異動し、8年間職員として関わった。以降は現場を離れ青少年行政や高齢者関係などに携わったが、菅生こ文が指定管理での運営となると聞き、58歳で早期退職。「天真爛漫な子どもたちに接する現場の方が性に合う」と菅生こ文に再び携わることを決めた。
○…まとまった休みが取れるのは年に2回程度と忙しい日々だが、貴重な休みは趣味の「城巡り」を満喫する。天守閣に登り、当時の街並みに思いを馳せる。「老舗の美味しいものを食べるのも楽しみのひとつ」と頬を緩ませる。書道師範の資格を持ち、料理も得意。子どもたちに教えることもあるのだとか。
○…「子どもたちの小さなSОSを見逃さず手を差し伸べたい」と語る口調には熱が入る。以前は雨が降る中、裸足で自宅に助けを求めに来る子もいたという。「声をあげられない子どもも多い。だからこそ日常の些細な会話を大切している」と話す。「日本一頼りにされる施設に」。当初からの思いを胸に、真摯に子どもたちに向き合い続ける。
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1月1日
12月20日