生田浄水場用地(多摩区)を活用したスポーツ拠点の整備について、川崎市は川崎フロンターレを運営事業者に選定した。11月中に地域住民への説明会を開き、市は同社と20年間の土地貸し付け契約を結ぶ予定。複数の競技場をはじめ健康、防災に関する施設などを計画中で、2022年秋の完成を目指す。
多機能を集約
川崎フロンターレの事業計画では、約4万8千平方メートルの土地を新たなスポーツ拠点施設「フロンタウン生田」(仮称)と定義。フロンタウンさぎぬま(土橋)や本拠地の等々力陸上競技場(中原区)、練習場の麻生グラウンドなど市内各拠点との連携を図る。スポーツと文化を主軸に、地域の集いの場を市民に提供し、健康促進や青少年育成に貢献したいとしている。
同社担当者は「健康寿命アップを掲げ、多種目のスポーツ場を提供するとともに、サッカーを中心にしたクラブ下部組織の拠点、防災コミュニティとしての機能も果たしたい」と展望を示す。
整備を行う更地は、市の水道事業の再構築により、工業用水施設を残して2016年に閉鎖された生田浄水場の浄水場部分。老朽化等により約50年後に更新を迎える工業用水施設の建て替え用地で、空いた更地を有効利用しようと、市がスポーツ拠点の整備計画を15年に策定していた。
市上下水道局は16年、運営する民間事業者をプロポーザル(企画・提案)方式で公募したが、どこも応じなかった。再公募は今年3月から約3カ月間行われ、年間貸し付け額を前回の7898万円以上から6千万円以上に引き下げ決定した。
川崎フロンターレが運営するのは約3万3千平方メートルの貸し付け用地で、人工芝のサッカー公式グラウンド2面や屋内外のテニスコート、スポーツ整形・リハビリ施設を設置予定。市が運営するふれあい広場も一体的に整備を進め、市地域防災計画に基づき、災害時の一時避難場所としても機能させる方針だ。
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