「生命に著しい危害が生じる恐れがある」とされる土砂災害特別警戒区域(レッド)指定に向けた県の調査結果が9月25日に公表された。区内では警戒区域(イエロー)の内、約6割の100区域がレッド指定される見通し。県川崎治水センターは来年3月ごろに指定エリアを固め、県公報で公示する。
神奈川県は土砂災害防止法に基づく「土砂災害特別警戒区域」(レッドゾーン)の指定に向け、2019年から測量や目視での地質調査などを実施してきた。
今回公表された宮前区内のレッドゾーンは、指定済みの「警戒区域」(イエローゾーン)166区域の内、100区域程度となる見込み。野川地域(野川本町・西野川含む)19区域、菅生周辺(菅生ヶ丘、一部水沢ほか含む)13区域が多く、そのほか、東有馬や犬蔵、神木など区内全域に広がる。
同防止法は災害の恐れがある土地を「警戒区域」に指定し、住民に危険を周知することなどを定めている。イエローの内、より危険性が高いとされる区域がレッド指定となる。今後、川崎市長への意見聴取などを経て来年3月ごろに区域指定として公示される。市は公示後のデータを土砂災害ハザードマップに反映し、レッドゾーンを追記するという。
開発に規制も
レッド指定されると、特定の開発行為が許可制となる。このほか、建築物の建て替えの際などに構造上の規制がかかる場合があるという。県川崎治水センター担当者は「現段階で住民に対処義務が生じるものではなく、あくまで危険性を周知する制度」と話す。
調査結果は県ポータルサイトや宮前区役所などで閲覧可能。予定していた住民説明会は新型コロナ感染拡大防止のため中止となったが、10月13日(火)と14日(水)には事前予約制で個別説明を実施する。申し込み、個別の問い合わせは【電話】044・932・7193。
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