春になり屋外で活動的に動く時間が増えたエージェントNだ。暖かくなって動きが活発になるのは、人間だけでなく動物も同じ。3月下旬に読者から鳥獣による被害報告を受けた。菅生周辺でハクビシンの目撃情報などもあり、獣害の実態について、改めて調査を進めた。
ハクビシンは小型哺乳類で国内全域で生息が確認されている。生息環境は山間部から市街地までさまざまで、市内では北部を中心に生息・捕獲される。夜行性で昼間は人家の屋根裏等で休憩し夜になると果実や種子を採食する。額から鼻にかけて白い筋があるのが特徴だ。情報を寄せてくれた読者は屋根裏に住みつかれ、家庭菜園を食い荒らされるなど、ハクビシンの被害が年々増えてきていると感じているという。実態はどうなのか--。
市内の鳥獣被害の対応にあたる市健康福祉局動物愛護センターの担当者によると、近年でハクビシンを原因とする生活被害相談に大きな増加は見られないが、市内では毎年150から200件ほどの相談があるそう。そのうち区内の相談件数は約40件ほどだという。
被害として挙げられたものの多くは作物の食害被害や家屋天井裏、床下への侵入だ。その他、人身被害や精神被害、自家作物などの財産への被害などが報告された。
住被害に関する相談は動物愛護センターか区地域みまもり支援センター衛生課等が、農産物被害にの相談は経済労働局が対応する。人と動物、共存して生きていくために動物の住環境確保が進むことを望んでやまない。