意見広告・議会報告
市政報告 リニア新幹線、安全対策の説明会 日本共産党 川崎市議会議員 石川けんじ
昨年10月、東京外かく道路建設中に起こった調布市の地盤の陥没、空洞化事故は、シールド工法による地下トンネル工事が原因でした。家屋への被害の補償だけでなく、大規模な地盤改良が必要となり、ルート上の家屋40戸に対し、2年間の一時移転を求める事態になり、住民生活への甚大な被害をもたらしました。
このシールド工法と同じ工法で行われるのが、リニア中央新幹線のトンネル工事です。この工事は、地下40m以上深いところを工事することから「大深度法」により地権者の許可なく工事が許されてしまいます。これまで地下の深いところの工事だから「地上部に影響は与えない」と事業者(JR東海)から説明されていましたが、工事が地上部に深刻な影響を与え得ることが明らかになり、工事の安全対策について、説明会が開かれることになりました。宮前区では、8月24日(火)18時15分より宮前市民館大ホールで行われます。
リニア新幹線工事の第1の問題は、十分な地質調査が行われていないことです。国土交通省が定める「大深度地下使用技術指針」では、「ボーリングを主体とした基礎調査(100m〜200m間隔で一般に行われる)を行い」としています。しかし、「民地下を通過する場合やボーリング用地の確保が困難な場合等は、別の調査で補完することが望ましい」とされたことから、このようなずさんな調査が許され、結果、調布市の事故が起きたといえます。リニア工事においても16・3Kmの区間で地下40m以下まで達するボーリング調査は、周辺部を含め42カ所、ルート上のボーリング調査はわずか7本に過ぎず、全く「十分な調査」と言えません。
第2の問題は、トンネル掘削工事が24時間連続で行われようとしていることです。調布市では、「ある日、突然変な波長の震えが鼓膜をびんびん突き刺し、頭も体も振動を感じ、食器は振動を受け、チャリチャリとなり続けた…3週間ほど続いた」と住民が訴えています。これらの被害が、本市でも起きないという保証はありません。調布市では、夜間の被害を軽減するため夜間の工事が中止されました。ところが、その工事の中断が事故の要因となったという理由で、リニア工事では24時間、休みなく掘削工事が行われようとしています。
こうした、工事の影響から東京で行われた説明会では、家屋調査をルート上の幅80mの範囲を対象に行うと説明がありました。川崎市域においても家屋調査が行われるものと思いますが、その範囲の拡大が必要です。社会が大きく変わろうとしている今、リニア新幹線は必要でしょうか、住民に耐え難い被害をもたらし、財産権の侵害も懸念される工事は、やはり中止するしかありません。
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