日本プロボクシングスーパーウェルター級王者となった 川崎 真琴さん(本名:岡本真) 宮崎在住 37歳
「歳は数字 願いは叶う」
○...プロボクシング界では肩書がなければ引退させられる年齢。「普通のジムなら30歳で干される」という厳しい世界だ。同年代が社会で地位を築いていく中で、「俺は何をやっているんだ」と自暴自棄になりそうな時も、家族や友人、ジムが支えてくれた。王者に挑戦すること3度。追いかけ続けて勝ち取ったチャンピオンベルト。「やっと一つのゴールを切ることができた」と嚙みしめるように語り、「年齢は数字でしかない。あきらめなければ夢は叶えられる」
○...兄姉のいる末っ子。「気を遣う子どもだったから、ボクシングをやると伝えたときは、親戚に驚かれた」。宮前平中ではサッカーに打ち込んだ。スポーツ推薦で都内の高校に進学したが、辞めて職人の仕事に打ち込んだ。その腕前は独立開業できるほど。「鳶と練習の二足の草鞋はきつかった」と当時を振り返り、苦笑い。今はジムのトレーナーとして働く。
○...14年ほど前に格闘技を見て「強い=格好いい」とキックボクシングを始めた。ロードワークは坂道の多い小さな頃からの通学路を駆け抜けている。リングネームの「川崎」は、愛する地元から名付けた。「パッと思いつき、しっくりきた」という。辛いときに後押ししてくれるのは地元仲間の応援。「ベルトを巻いた時も、みんなが喜ぶ顔を見れたのが一番うれしかった」と満面の笑みを見せた。
○...勝利インタビューで「先は決めていない」と答えた。内心では「悔いなく引退できる」とも思った。いずれはジムを開くか、職人として開業するか-。引退するまで待たせている婚約者もいる。それでも選択したのは、大好きな拳闘の道をもう少しだけ。初防衛に向け、また拳を握る。
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11月22日
11月15日