視覚障害のある人に向け、文字などを音声に換えて提供する音訳ボランティアグループ「みやまえエコー」。設立5年を迎えた同団体が、音訳の体験会を開催する。代表の西尾有紀(あき)さん(55)=人物風土記で紹介=は、「視覚障害者の現状や、音訳ボランティアの実態を知ってもらうきっかけになれば」と話している。
同団体は、活字で書かれている市民館や菅生分館、社会福祉協議会が発行する「たより」などの地域情報や、本の紹介などを音声CDにして、リスナー登録者宅に月に1回、郵送で届けている。21人の会員たちは、対面朗読や視覚障害者との交流、音訳を始めたい人への講習会、福祉パルみやまえでの月1回の定例会兼会員向け勉強会も行っている。
音訳の作業は、会員が自宅でパソコンを活用。専用のソフトで録音し、雑音を除去して間違えた部分などは編集する。音訳は文字だけでなく写真やイラスト、表、地図なども音声で伝えるため、しっかりと伝わるか、確認作業を何度も行う。「できることを、できる範囲で」と、音訳をする人、編集作業をする人など役割分担して活動している。会員は「言葉遣いに敏感になった」「正確に伝える難しさはあるが、少しずつ身に付けていける楽しさがある」など、やりがいを語る。
視覚障害者区内に316人
宮前区内の視覚障害者は316人(2021年3月末時点)。そのうち、障害別等級1級と2級が同団体のCD無償提供対象となるが、実際の利用者は30人ほどに留まるという。同団体は、視覚障害について理解を深めてもらおうと「初めての音訳体験会〜声がひろげるまだ見ぬ世界〜」を開催する。視覚障害や音声図書作成についての講演と音訳体験を予定。福祉パルみやまえ(宮崎2の6の10)で10月24日(月)、午後1時から4時30分。関心がありパソコンでのメールができる人を対象に先着15人を23日(日)まで受け付ける。参加費500円で筆記用具と飲み物、マスク持参。
申し込み・問い合わせは同団体【メール】miyaecho.info@gmail.com
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