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公開日:2023.06.09

飛森谷戸の自然を守る会
森の音楽会に200人
ホタル舞う里山で

  • style-3の演奏に聞き入る観客

  • 会場を照らした竹灯籠

 環境保全などのボランティア活動を行う市民団体「飛森(とんもり)谷戸の自然を守る会」(高木一弘会長)が6月3日、「森の音楽会」を生田緑地初山地区森の広場で開催した。かがり火や竹灯籠が会場を照らすなか、約200人の観客が音楽会を楽しんだ。参加者は閉会後、川沿いを飛ぶホタルを観賞。自然に対する思いを新たにした。  

 谷戸の一角にある「おもい出のうたのこみち」で、今年もバイオリンとコントラバスの音色が響き渡った――。

 同会は1996年に、住民が参加して課題に取り組む「区づくりプラン」を契機に発足。この音楽会は、雑木林の再生活動などを行っている同会が「自分たちの保全している森の中でコンサートをやりたい」との思いから2000年に初開催。ホタルが飛ぶ時期の恒例企画として、回を重ねるごとに人気となり今回が43回目。収益金はボランティア活動資金として森に還元している。

 当日は15回目の出演となる音楽ユニット「style-3!」が招かれ、1時間半にわたる演奏を行った。2008年かわさきストリートミュージシャンバトルIIのチャンピオンが、このコンサートのために制作した『蛍』など16曲を披露。かがり火が灯る会場は、弁当を食べながら鑑賞する家族の姿が見られるなど、アットホームな雰囲気だった。高木会長によると、ホタルは例年より10日ほど早い5月15日に初観測。子どもたちは「いっぱい見れた」「きれいだけど遠くから見ると切なく感じる」と話していた。

竹林整備で灯籠制作

 同会の矢澤舜さんが立ち上げた「かわさきあかりプロジェクト」も音楽会を盛り上げた。この冬、同会の12家族が所属する「とんもりきのこくらぶ」が協力して初山地区の竹林整備を行い、灯籠を制作。森の音楽会で40個を披露した。

 矢澤さんは「飛森谷戸の活動に限らず、市内の放置竹林や里山に興味をもってもらい、保全活動につなげたていきたい。秋の音楽会ではさらに盛大に企画したい」と展望を述べた。

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