市政報告 教員不足が深刻に 日本共産党 川崎市議会議員団 石川けんじ
川崎市教育委員会の資料によると、2024年度当初(4月5日)の教員不足の数は、小学校106・5人、中学校7人、特別支援学校13人、高校5人の合計131・5人で、昨年度61・5人の2倍以上になり、近年では最悪の事態となりました。今後、年度途中でも欠員が出るため、さらに多くの欠員を抱えることになります。
教員不足は、こどもたちの教育環境に深刻な影響を与えています。その一つは、少人数学級の実施ができない学校が生じたことです。川崎市教育委員会では、教員不足の対応策として「学級編成の弾力的運用の容認」を行っています。つまり、学級編成にあたって、小学5年生まで実施されている少人数学級(35人以下)が実施できない場合も認めるというものです。その結果、市内で4校が「弾力的運用」を行い、その内3校は宮前区の小学校でした(宮前平小、富士見台小、宮崎台小)。また、教員不足により学級担任が配置されず、教務主任などが兼務するなど、こどもの学習環境だけでなく、学校運営にも支障をきたし、ただでさえ忙しい教職員にさらなる負担をもたらしています。
このような教員不足の根本的な問題として、川崎市が以前より必要とされる教員の定数を、正規職員で賄うのではなく、本来、病気や産休など何らかの理由で欠員となった代替として配置される「臨時的任用教員」などを年度当初から配置して、正規教員の採用を抑えてきたことが挙げられます。教育長は「子どもの数が減っていく。教員がどんどん過剰になってしまう状況がある(2023年8月30日文教委員会)」とその理由を述べています。しかし、これでは、非正規の教員を「雇用調整」として「利用」するようなもので、今のこどもたちに責任を負う教育委員会の姿勢とは言えません。教員定数は正規教員を配置するよう改めるべきです。また、緊急の対策として、教員OBや教員免許をもちながらも教壇に立っていない方などに協力をお願いするなど、「こどもの学ぶ権利」を最優先した取り組みが求められます。
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11月22日
11月15日