日本初の白熱電球や電気冷蔵庫、自動式電気釜などが展示されている東芝未来科学館(幸区堀川町)の一般公開が6月29日で終了する。東芝が5月23日に発表した。今後は取引企業などへの限定公開となる。
同社グループの事業が「BtoC(消費者向け)からBtoB(企業間取引)へと移行」していることに伴い、同館のあり方についても見直しが図られた。同館でこれまで行われてきた先端科学技術や事業の情報発信の役割については幸区小向東芝町に開所したイノベーション・パレットで継続。サイエンスショーやオンラインイベントは終了する一方、子どもたちを対象に科学技術の楽しさなどを伝える「川崎さいわい少年少女発明クラブ」は継続される。
同館は1961年11月、小向東芝町に東芝科学館として開設。2014年に現在の場所への移転とともに名称も東芝未来科学館へ変更された。
一般公開終了の発表を受け、赤坂慎一幸区長は「とても残念で寂しく思う。幸区民の中にはここでの体験、感動で、技術者や研究開発者を志した人も少なくないと思う。60余年の長きにわたり、この地域の科学技術の発展に大きく貢献いただいたことに心より感謝したい」とコメントした。
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