現在の区割りとなって初めてとなる衆議院議員選挙の投開票が10月27日に行われ、宮前区と横浜市都筑区を選挙区に新設された神奈川第19区は、自民党の新人、草間剛氏(42)が初当選した。また国民民主党の新人、深作ヘスス氏(39)が比例復活で初当選を果たした。
川崎・横浜の2つの大きな政令指定都市にまたがる神奈川第19区は、県内最多の6人で争われた。
草間氏は地元テレビ局からのインタビューの依頼に応えるため、午前0時過ぎに宮前区の事務所に入った。インタビュー出演が終わった直後に「当選確実」の報が流れると、事務所は拍手に包まれた。
草間氏は「支援してくれた皆さまのおかげで競り勝てた。不透明な『政治と金』の問題について新人として、自民党の中から変えると訴えてきたので、先輩議員らと一緒に行動していきたい」と抱負を語った。
「比例復活」での当選を信じ、都筑区の深作氏の事務所で待ち続けた支援者に当選の報が届いたのは、すでに深夜2時を回った頃だった。
選挙戦を振り返り深作氏は、「政策一本で戦った。形は比例代表だが、皆さまから預かった議席。これまで掲げてきた政策を一つでも実現し、地域の声を国政に届け、お返ししていきたい」と決意を述べた。
立憲・佐藤氏惜敗
一方、比例復活に一縷の望みをかけ、開票状況を見守っていた立憲民主党の佐藤喬氏(42)、日本維新の会の添田勝氏(46)だったが、「復活当選」は叶わなかった。
佐藤氏は「私の力不足。応援・ご支援いただいた皆さまには、誠に申し訳ない思い」と悔しさを滲ませた。
添田氏も「訴えてきた『逆・介護保険』が浸透してきた実感があっただけに残念」と選挙戦を振り返った。
日本共産党の横関克弘氏(71)は「くらし・平和に希望を」をテーマに掲げて選挙戦を展開。2004年から労働組合の執行委員長を務める経験から「働く者の声を国政に届けたい」と訴えたが及ばなかった。
無所属で立候補した木吉小百合氏(69)は「ポスターを張るのも大変だったが、演説では励ましの声を頂き、人間のすばらしさを改めて実感できた」と振り返った。
投票率は、宮前区が55・93%(前回57・89%)、都筑区が58・28%だった。
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