60年から120年に1度咲くと言われている竹の花が、菅生1丁目の一角にある竹林で6月上旬ごろ一斉に開花した。咲いたのは日本に多く生息するマダケの花。発見者で近隣に住む猿橋祥隆(よしたか)さん(74)は「ずっと地元に住んでいるが、初めて見た」と話す。
神奈川県立生命の星・地球博物館(小田原市)の学芸員は竹の開花について「正確な記録は残っていないが竹の花はモウソウチクで約60年、マダケは約120年周期で開花すると言われている」と説明する。イネ科で、花は稲穂に良く似た形をしている。先端に垂れさがるクリーム色の雄しべが特長だ。
竹林は1本1本が別々に生えているようにみえるが、実際は地下茎で繋がっている1つの個体。同博物館の学芸員は「樹に例えるなら地下に埋もれている茎が幹で、地上に出ている竹は枝のようなもの」と話す。樹木の枝が枯れ落ちるように1本1本の竹は3、4年周期で枯れているが、地下の茎から新たなタケノコが出て若い竹が育っていくため、竹林は維持され続けている。
数十年に一度といわれる開花(種子繁殖)は竹林の代替わりの兆し。相当なエネルギーが必要とされ、竹林全体からエネルギーを集めているとのこと。そのため花が開き種子が周囲に散った後、1つの個体で構成されている竹林は若い竹も全て枯れ落ちて一生を終える。猿橋さんは「一生に一度見られるかどうか。一斉に花をつけた姿を見た時は驚いた」と話す。
開花期間など詳細は明らかになっていない。
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