正月に行われた箱根駅伝で優勝した青山学院大学。第9区を走り、優勝に貢献した神林勇太選手(3年)=写真=は、宮前平中学校の出身だ。4年生が引退した新体制で主将となった神林選手に、初の箱根路の感想と今後の抱負を聞いた。
1年時に唯一16人のエントリー選手に選出された逸材。昨年2年時は直前でオーダー変更により、実際に走ることができなかった。「悔しくて考えたが、今思えばまだまだだった」。昨年10月の出雲駅伝では区間新の快走で好調ぶりをアピール。念願の初出走となった。「『やっと』という思いや緊張、色んな思いがあった。走れない人の分まで力以上のものを出さなくては」と箱根駅伝に臨んだ。
応援が後押し
青学は往路をトップで折り返し、自身は2位に2分差をつけて襷を受け取った。最初はペースが速かったが、監督の「心配するな。一番輝いているぞ」との声に「箱根駅伝を走っているんだと実感した。安心して走ることができた」。結果、区間賞の快走。アンカーに「頼むからトップで」と襷と気持ちを託した。
出走前には、中継所に宮前平中学陸上部時代の同期や顧問らが駆け付けた。沿道の声援も、思った以上のものだった。「色んな人の応援が想像をはるかに超えて力になった」とうなずく。
力を出し切って走り抜け、足にはマメをつくり低血糖で歩くのもやっとだったが、電車でゴールの大手町へ。テレビ中継を観ていたという大学生が席を譲ってくれ、電車の中でスマートフォンでゴールの瞬間を目にして涙が溢れた。「苦しんで、初めて走って最後に優勝という、良い思いをさせてもらった。先輩や応援してくれた人へ、少しは恩返しできたかな」
新チーム主将に
箱根駅伝を終え4年生は引退。新体制の主将となった。「常に勝たなくてはいけないプレッシャーはあるが、歴代最強になるポテンシャルがある代。全員で一丸となって勝ちたい」。目標は「史上初2回目の大学駅伝3冠」と意気込む。
個人では「出雲、全日本、箱根、3つの駅伝全てのエース区間で区間賞を獲りたい。生まれ育った宮前区に、良い報告ができるように」と闘志を燃やしている。有終の美を飾れるか、最後の1年がスタートした。
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