聖マリアンナ医科大学病院で、患者や職員を癒す「ホスピタルアート」の制作が進んでいる。3月2日には病院職員も参加し、窓にイラストを描きこんだ。3月中旬完成予定。看護部の本舘教子さんは「明るい雰囲気が患者様や職員の活力につながれば」と話す。
アートを手がけるのは、医療施設や介護施設を中心に似顔絵セラピストとして活躍する村岡ケンイチさんと、妻で日本画家の笹川香織さん。建築士、作業療法士、デザイナーからなる「ケアデザイン開発室」が協力して制作にあたっている。本舘さんが院外の会議の場で村岡さんと同席したことをきっかけに、制作を依頼。1月から作業を進めている。
アートが描かれているのは本館と別館をつなぐ4階の渡り廊下と食堂前の待合いスペース。約30mほどの渡り廊下には、黄色をベースとした空間に樹々が揺れるイラストがほどこされている。本舘さんは「渡り廊下は患者様が休んだり、職員がよく通る場所。前向きな気持ちになれる」と話す。天井には風に舞う木の葉が描かれた。「渡り廊下は手術室に向かうときにも通る場所。天井を見て希望を感じられるような雰囲気に仕上げた」と村岡さん。
職員も参加し病院全体で作り上げるアートになっている。窓に一人ずつ葉を描きこみ、大きな木を作る。渡り廊下には患者へのメッセージなどを書き込んだ職員の似顔絵も飾られる。患者からも「寒々としたイメージだったが、温かい雰囲気になった」と好評だ。
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