新型コロナウイルスが5月8日、季節性インフルエンザなどと同じ5類感染症に引き下げられた。一体、何がどう変わったのか。厚生労働省専門家会議のメンバーで、川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長に聞いた。
岡部所長はインフルエンザやエイズなども5類感染症に分類されていることに触れ、「『軽くて気にしなくて良いのが5類』というわけではない。そこを誤解しないでほしい」と強調。「感染症が広がれば、重症化する人や亡くなる人の数は多くなる。みんなで注意して感染を抑えていかなくてはいけない」と語気を強める。「コロナが軽い病気に成り下がり、もう何もしなくていいという誤った認識が広がることを最も危惧している」
主な変更3点
5類移行に伴う変更点は【1】新型コロナ感染者の外出などの制限がなくなる【2】全ての感染者の登録や健康観察がなくなる【3】治療費に一部自己負担が生じる――の3点。発熱した場合は、これまでの「発熱診療医療機関」に加え、幅広い医療機関で受診可能になる。「『川崎市 発熱』で検索を」と市担当者。
岡部所長は「具合が悪いときは休む。本人だけでなく、周りがそれを当然と思うようにならないとできないこと。休むことは本人のためにもなるし、仕事先や学校などの人が集まる場所での感染の広がりを防ぐことにもなる」と語る。
一部自己負担も
医療機関受診時は、治療費が一部自己負担に。他の病気と同じ健康保険診療となる。ただし、高額な抗コロナウイルス薬などは9月末まで無料。入院した場合も、一部自己負担が生じるが、新型コロナ治療のための入院費は9月末まで高額療養費の自己負担限度額から2万円減額。(2万円未満の場合はその額)。
市は発熱などの体調不良時に備え、コロナ抗原検査キットや解熱鎮痛剤などの準備を呼びかける。岡部所長は「手洗いなど日常で何気ないことを一つひとつ身に付け、コロナやその他の感染症と向き合って」と話す。インタビュー全文と詳細はサイト「レアリア」(二次元コード)。
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