川崎・横浜で高齢者介護事業を展開するバナナ園グループ(矢野達郎代表・本社中原区)が10月5日、女性の健康に関する「フェムケア」をテーマにした独自のプログラムを、バナナ園生田の杜(菅生)で公開した。
同グループはコロナ下、外部と連携することで身体の機能低下を防ぐ取り組みを推進。その一つが、地元のトレーニングジム・SP―Bodyと連携し、1月に本格導入した「バナトレ」だ。女性特有の健康課題の解決のための運動療法が組み込まれており、同グループは筋力の衰えで生じる骨盤内蔵器脱や膀胱炎、尿漏れ対策に取り組んでいる。体験会では同ジムのトレーナー・太田藍さんが講師に招かれ、「声を出すことで横隔膜と骨盤底筋群が一緒に動く」と説明。入居者らは『ふるさと』を歌いながら、椅子を利用したストレッチなど、日ごろの取り組みを披露した。
もう一つが、水耕栽培装置の活用。室内で葉物野菜を栽培ができるという園芸療法を取り入れ、入居者同士の会話が増えることにも期待する。同施設では「口福の会」という食事会を年に数回開催しており、フードコーディネーターとして携わる岩下美帆さんが、収穫されたレタスを使った「フェムフードとデザート」をふるまった。
往診を担う神田クリニック(中原区)の神田東人医師は「薬を使用せずに身体の機能低下を防ぐ素晴らしい取り組み」と評価。矢野代表は「外部と連携して介護の質を上げることで、地域の力になっていきたい」と話した。
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