「ひとまわり(10)、ふたまわり(20)」と読む語呂合わせから、10月20日は「リサイクルの日」に制定されている。これにちなみ、地域の情報サイト「ジモティー」を展開している(株)ジモティーのエリア統括・古谷凱さんに聞いた。
同サイトは月間1000万人以上が利用し、必要なモノを必要な人へ届ける場を提供。リユース促進を目指す全国の自治体との連携を図ろうと、同社は2020年2月のさいたま市を皮切りに、約190自治体と協定を締結している。
50年の脱炭素社会の実現に向けた取り組みを推進している川崎市では22年11月に、官民連携で運営するリユース拠点を多摩区宿河原に開設。市民への周知とリユースできない品の回収を市が行い、同社が拠点の運営とスタッフ雇用、ネット上の情報掲載を担う実証実験として、1年間で約4万品のまだ使えるモノが必要とする人に譲渡・販売され、約180tのごみ減量に貢献した。
4月にオープンした川崎菅生店は、売り場面積約350平方メートルの「ジモティースポット」初の大型店となった。小規模店では破棄されていた可能性が高い大型品などが持ち込めるので、これまでよりリユース量が拡大したという。取材に訪れた土曜日は多くの人でにぎわっていた。ごみの削減が目的のため価格は0円〜で、回転率も早い。毎週のように来店する常連客は「不用品でレトロ感のあるインテリアになった」と話す。24台の駐車場が用意されているため事前予約は不要。今秋から会計処理をデジタル化するなど改善を続ける。
「ずっと探していた品があった。ありがとう」。生産が終了した自転車のスタンドを見つけた客からの感謝の言葉だ。古谷さんは「ある人にとって不要な品が、別の人にとっては宝になることもある」とリユースの醍醐味を語る。
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