2017年から各種作業か進められているJR南武線「津田山駅」の橋上化(きょうじょうか)工事の進捗に併せ、新駅舎の北口一部の供用が今年6月から開始されることがこの程、発表された。
この事業は、津田山駅の利便性向上などを主な目的に川崎市の要望を受けたJRが進めているもので総工費は約22億円。
現在は線路の上に駅舎と自由通路を新設する「橋上化」と呼ばれる工事が行われており、一部供用が始まる今年6月からは既存の駅舎から川崎方面に100メートル程度移動。新駅舎はエレベーターが改札内外に備わっておりこれまで”南武線で唯一”と揶揄(やゆ)されてきた「未バリアフリー化問題」に対応。喫緊の課題解消にまず一歩、踏み出す格好となる。
自由通路”道半ば”
だが、利便性向上へのもう一つの目玉となる「自由通路」については、来年春頃に南口側の工事完了を以て開通となるため、当面は道半ばといった状況。現駅舎にほど近い「津田山第一踏切」などでは朝のラッシュ時を中心に殆どの時間、往来できなくなる「開かずの踏切」となる機会も多く、同駅利用者の不満の要因となっている。
また近隣にある下作延小学校の児童にとっては、この踏切が通学路になっており車道との距離も近いため、保護者からは「1日も早く南口の工事を完成させて、自由通路で安全な登校を実現させて欲しい」といった声も寄せられている。さらに新駅舎の完成に伴い撤去予定の現駅舎については「津田山駅」の名称で開業した1943年からの歴史を刻んでおり、一部マニアからは保存を求める声もあがるなど、各方面から注目を集めている。
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