高津区など川崎市北部にあるLPガス販売店など約60社が加盟する「(公社)神奈川県LPガス協会川崎北支部」(中嶋千治支部長)が11日、弊紙取材に対応。先日市北部でガス点検を装った強盗被害が発生した事に強い危機感を滲ませ、注意を呼び掛けている。
安易な開錠に警鐘
ガスや消防設備の点検を装った強盗事件が最近、首都圏で相次ぎ発生している。8月下旬、川崎市北部でも60代の女性宅にガス会社の社員を名乗る男が点検を名目に押し入り、キャッシュカードなどを奪ったとされる。コロナ禍で在宅機会が多くなった高齢者などが狙われる傾向にある事から、同協会の中嶋支部長は「インターフォン等での相手の確認をしっかり行う事はもちろん、とにかく訪問者に対して安易にドアを開けないように」と警鐘を鳴らす。とりわけ緊急事態宣言以降は外出自粛ムードが高まり、ネット等の通信販売を利用するケースが急増。宅配業者が来訪する機会も増え「つい施錠を解いてしまう習慣がついてしまった方も多いのでは」とも分析している。
犯罪抑制の一翼担う
元々、神奈川県LPガス協会川崎北支部では、各家庭への配送を行う営業車(支部全体で150台余り)を用いての「防犯パトロール」を早くから実施。犯罪現場や不審者、不審物を目撃した場合、直ちに110番通報する体制を整えるなど治安活動等を精力的に推進。生活に欠かせぬ「ガス屋さん」の見地から、地域密着の方針で事故や犯罪を未然に防ぐ努力を続けている。特に昨年春、支部エリア内で通り魔殺傷事件が発生してからは、行政などの要請を受け「防犯パトロール中」と明記したステッカーを車体に貼り、見守り体制をより一層強化。さらに区民祭等のイベントの際には、協会支部として特設ブースを構え、防犯を呼び掛けるチラシを配布するなど、地域ぐるみでの犯罪抑制の一翼を担ってきた。
こうした一連の活動が評価され今秋、高津防犯協会の推薦を受け「防犯功労団体」の表彰を受けている。
災害時の役割も
また「災害に強い」という利点を生かし、昨年大きな被害が生じた台風19号発生時にはLPガスによる炊き出しを実施。支部前会長で現在は県協会の副会長を務める関口淳也さんは「これからも中嶋支部長以下、会員の力を合わせ地域の防犯・防災のために尽力していければ」と話している。
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