区内・久本にある洗足学園中学校の2年生256人が10月26日から29日、インターネットを活用して海外の同年代と社会問題について英語でディスカッションした。同校が毎年実施している留学生とホテルで宿泊して行う国際理解プログラムが新型コロナの影響で中止になったため、代替案として初実施されたもの。参加した生徒は画面を通して自己紹介を行ったり、日本や海外で起きている問題を共有するなど積極的に会話を行っていた。
同校行事の一環として、90分授業を7回実施したこのプログラム。洗足学園の生徒と、ジョージアやパキスタン、インドなどの生徒が少人数ごとのグループに分かれ、インターネットを通して交流した。
始めに「SDGs」(持続可能な開発目標)を軸に、教育分野などの社会問題をグループごとに選定。互いの国の状況を調査、共有して議論しながら、プレゼンテーションとしてまとめ、各国の生徒の前で発表した。多くの生徒にとって、海外の同年代と話すのは初。アジア独特のイントネーションや、文化、宗教上の違いに驚きながらも、一つの課題に向かって協力して学びを深めていた。
授業を企画したのは、全国で国際交流授業を提供する「(株)With The World」(兵庫県)。画面越しに生徒を見守った五十嵐駿太社長は「今回の授業で多くの衝撃を受けたと思う。この経験が、高校大学などで留学やスタディツアーに参加するきかっけになればうれしい」と話していた。
また洗足学園中学校で英語科を担当する大井茉莉恵教諭は「今回は英語で同年代の世界の人々とSDGsについて考えるという、中学2年生にとってはかなりchallenging(チャレンジング)な課題に取り組みました。それにも関わらず、生徒たちは本当に頑張って取り組んでいました。実社会でも地球規模で考えなければならない問題が数多くある中で、実際に世界の人々と調べた内容や意見を交換することは、有意義な経験だったと思います。母国語の異なる人々と英語をツールとして意思疎通を図ることの難しさだけでなく、楽しさを感じてもらうよい機会にもなりました。「自分の英語」を使ってのコミュニケーションの大切さも感じてもらえたかと思います。様々な国の人々との交流により、多様な価値観や文化に触れ、刺激を受けることもできたようです。今回の経験が、もっと海外の人たちと交流したい、他国のことを理解したい、英語をもっとツールとして使えるようになりたい、といった、さらなる成長へのきっかけになってくれればと思います。今後、中学1年生から高校2年生の希望者を対象とした、フィリピンのオンライン海外研修も予定していますので、他国の人々のことを身近に考える機会にしてもらえたらと思っています」と語っていた。
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