高津区内でも屈指の歴史を持つ「スギザキ時計店」(溝口/杉崎太一代表取締役社長)の本店が12月31日を以て閉店する。同店ではこれを前に「売り尽くしセール」を実施しており、営業日も残り1週間を切る中、常連客などからは惜別の声も上がっている。
創業1957年
「スギザキ時計・本店」は1957年に創業。現在の店舗は高津区の玄関口ともいわれる溝口駅前のペデストリアンデッキ脇にあり、地元でも有数の歴史を持つ老舗時計店として、多くの区民に親しまれてきた。
店内には、腕時計などや壁掛け時計等のほかにも宝飾品やメガネ、補聴器も幅広く取り揃え、地域密着の営業方針を標榜。優れた技術を持つスタッフが行う作業ブースを常設し、修理や部品清掃などといったユーザーの細やかなニーズに迅速に対応してきた。
またリーズナブルな料金で対応する「腕時計の電池交換」は、本紙・元旦号「お年玉プレゼント企画」の目玉としても長年にわたり沢山の応募を集めてきた。
こうした、今では見かける機会も少なくなった「街の時計屋さん」といった佇まいの営業スタイルで、長きにわたって地域と同じ時を刻み続けてきた同店。常連の中には「高校の入学祝いにここで腕時計を買ってもらった」などと懐かしむ年配客も多く、老舗ならではのエピソードにも事欠かない様子。「気軽に立ち寄り、店員さんとおしゃべりするのが楽しみだった」「溝口の歴史を語る上で、欠かすことのできないお店がなくなるのは寂しい」といった惜別の声があがっている。
姉妹店は継続
今年で63年の歴史に幕を閉じる同店。だが近隣にある姉妹店「ノクティプラザ店」は営業の継続が決まっており、店長の佐藤さんは「今後は、ノクティ店を本店同様にご愛顧頂ければ」と話している。
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