政府が2月下旬の開始を目指す新型コロナウイルスのワクチン実用化を前に、川崎市は1月27日に集団接種会場の設営・運営に関する訓練を行う。国と、接種の実務を担う自治体との共同訓練は全国初。
厚生労働省と共催し、米製薬大手ファイザー社の協力により、市立看護短期大学(幸区)体育館で訓練を実施する。受付から予診、接種の経過を観察する一連の流れを確認。マイナス70度での保管が必要となるワクチンの取り扱いも含めたシミュレーションで課題を洗い出す。訓練結果は全国自治体に共有される。
市担当者は、「ワクチンは随時供給が想定されるため、時間ごとの厳密な予約が必要となる。どれ位の規模に対応できるか確認したい。安全かつ確実に接種できるよう、速やかな体制構築を進めていく」と話す。
市は、新型インフルエンザワクチン集団接種シミュレーションを2017年に経験。市の坂本昇医務監が国の予防接種基本方針部会の委員を、市健康安全研究所の岡部信彦所長が内閣官房参与と新型コロナウイルス感染症対策分科会のメンバーを務めることもあり、訓練実施が決定した。
市民への接種最短3月下旬か
ファイザー社のワクチンは、接種した21日後にも2回目の接種が必要。昨年末に国の薬事審査に申請されており、承認されれば2月下旬に医療従事者に先行接種を開始。経過観察し3月中旬から本格接種、希望する市民への接種は最短で3月下旬から4月上旬が見込まれる。接種費用は全額国庫負担。接種会場は、複数で検討中。
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