高津市民館で開講する無料塾「かわさき芽吹塾」の代表を務める 吉沢 春陽(はるひ)さん 横浜市在住 20歳
行動力で夢芽吹く
○…経済的な事情で塾に通うことができない子どもを支援する「無料塾」。高校生の頃、アフリカの貧困に関するテレビ番組を目にしたことを契機にできることを模索し、今年5月に開講。講師もボランティアのため、利便性の良さから溝口を拠点に据えた。「場を増やすことが大事」と仲間と共に自ら立ち上げた「芽吹塾」に、入塾者も講師も増えてきた。手応えを感じる一方「もっと支援が必要な子もいるはず」と真摯に語る。
○…横浜市出身。少年野球に始まり小中高とスポーツに打ち込んだ。「勉強もせず問題児だった」中学時代は、騒いだり友達と天井に穴を開けて怒られたりとやんちゃ。「坊主が嫌で」始めたバドミントンは県2位に入り、強豪から誘いがきたが「やり切った」と高校ではバレーボール部へ。主将を務め、3年時には関東大会初出場も果たした。一生懸命やれば結果がついてくると実感したのはこの頃だ。
○…現在、中央大2年生。コロナ真っ只中で入学式はなく、オンライン授業と塾のアルバイトだけの日々に「何もできていないことが嫌だった」。内に溜まったエネルギーを芽吹塾立ち上げに向けた。昨年11月から動き始め、八王子の無料塾を見学してノウハウを学び、ホームページもバイト代を充てながら自ら作成。半年ほどで開講に漕ぎつけた。その行動力は意識的なものだ。「気づいた人、やれる人がやるべき」と信じる。「そうじゃないと世の中が変わっていかない」
○…コロナがなければ留学や旅行をしたかった。「色んな国の文化を知り、日本の良さも知りたい」とひたむきだ。夢は海外で子どものボランティアをすること。「いつか学校を建てたい」と思い描き、今は足元の芽を大切に育てていく。
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11月15日