交通ルールの周知や交通事故防止のため、神奈川県警は「自転車指導啓発重点地区・路線」の詳細情報を今月末に公表し、取り締まりを強化する。川崎市内で指定している10地区3路線についても見直しを踏まえ、対策を検討していく方針。
「自転車指導啓発重点地区・路線」は、自転車の二人乗りや、悪質で危険性の高い違反行為を重点的に取り締まる区域。各警察署が通勤通学地域、事故多発地区を対象に、住民の要望なども考慮し選定する。県警では2008年以降、毎年各署が選定し、県警ウェブサイトに掲載。市内では今年、10地区と3路線が選ばれている。
重点地区について警察庁は今年1月、毎月1日以上、取り締まりを強化するよう全国の警察に指示している。これを受け県警は、事故件数などのデータをもとに、重点地区の見直しを各署に依頼。市民への周知のため、新しく地区名とエリア地図、選定理由、自転車走行時の注意点と一緒に、県警ウェブサイトに掲載する方針で、今月末の公開を目指している。県警担当者は「詳細を公表することで広く知ってもらい、交通安全に役立ててもらいたい」と話している。
「ルール周知の徹底を」
高津署では月に1回以上、重点地区で朝の通勤通学の時間帯に、イヤホン装着や携帯電話を見ながら運転する自転車利用者に対して指導を行っている。同署担当者は「自転車利用者は、免許を持たず交通ルールを知らない人も多いので指導、警告を強化していく」と話している。
また麻生署では重点地区を中心に月に1日以上、指導や遮断した踏み切りの立ち入りなどの違反行為に交通切符を交付する取り締まりを行っている。今後の事故防止対策について、同署担当者は「いきなり切符を切るのではなく、まずはルール周知や危険運転に対する声かけを徹底して行っていく」と語る。
「法令違反」で死傷6割超
県警によると、21年に市内で発生した自転車関係事故件数は851件(前年比96件減)。自転車乗用中の死傷者は801人で、542人が法令違反をしていた。
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