高津警察署(鈴木公人署長)は、川崎市の協力のもと、ごみ収集車(塵芥車(じんかいしゃ))による特殊詐欺被害防止の広報活動を開始した。詐欺の手口や対策、警戒呼びかけの音声をごみ収集時に流すことで、地域への広い周知と防犯意識向上を目指す。
川崎市内では、今年1月から4月12日の時点で特殊詐欺が60件発生。前年から14件の増加で、被害総額は約560万円増の5300万円に上る。高津署はこうした状況を危惧し、市に協力を要請。市内7区を巡回する塵芥車約120台に、詐欺被害防止の音声データを流してもらう広報活動の実施が決まった。
音声データは警察庁が配布するもの。著名人で構成される詐欺被害防止プロジェクトチーム「SOS47」の「特別防犯支援官」として活動するEXILEの松本利夫さんとAKB48の向井地美音さんが、「特殊詐欺はあなたのそばに潜んでいます」と、詐欺の手口や対策をアナウンスしている。
4月15日に同署で行われた出陣式には、市生活環境部減量推進課と宮前生活環境事業所の職員らが参加。鈴木署長から音声データと貸与書が手渡された。鈴木署長は「市民生活に密着し、地域をくまなく回る塵芥車の協力を得られることは、被害者を1人でも減らしていく上で大変心強い」と話した。塵芥車での広報は9月頃まで毎月3、4週目に実施する予定。情勢により音声内容も適宜新しいものに変えていく方針だ。
キャッシュカード被害増
高津区内では、今年1月から4月21日までに特殊詐欺被害が8件発生し、被害総額は約639万円。件数は前年並みだが、キャッシュカードの被害が増加傾向にある。同署によると、警察官や銀行員を騙って自宅を訪問し、「このカードは使えないので回収する」と言ってカードを受け取り、隙をみて逃げるケースや、封筒にいれた偽の「新しいカード」を手渡すなどして言葉巧みにだまし取る手口が多いという。
同署では「銀行やデパート、警察官を名乗って『還付金』や『キャッシュカード』という言葉が出たら詐欺だと思ってほしい」と注意を促している。
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