アメリカで1月12日から開催される「FISU・冬季ワールドユニバーシティゲームズ2023」に高津区在住のプロスキー選手、古賀結那さんが初出場する。古賀さんは、日の丸を背負って2種目に挑戦予定。2026年に行われる冬季オリンピックにもつながる大一番を前に日々、練習に励んでいる。
現在大学2年生の古賀結那さんが出場するのは、アメリカ・レークプラシッドで行われる学生を対象にした国際総合競技大会「FISU冬季ワールドユニバーシティゲームズ2023」。
この大会への出場基準を満たしている古賀さんは、日本オリンピック委員会の「TEAM JAPAN」の一員として初選出。2022年に行われた冬季オリンピックから正式競技なった「ビックエア」と、「スキースロープ」(別掲)の2種目に出場する。また翌月にもオリンピック出場の切符をかけて、同規模の国際大会にもエントリーしており、現在は両大会へ向けて準備に余念がない、といった様子。自身、二十歳の式典を迎えて初めての大会となるだけに「TEAM JAPANを背負っているので、優勝したいです。そしてオリンピックへの切符を手に入れたい」と抱負を語っている。
三度の大怪我
スキーのジャンプに出会ったのは小学2年生の時。現在は閉鎖となった高津区内のスキー施設でジャンプ台を恐れず挑戦する姿や才能を見込まれ、現在のコーチに師事。オリンピックを目標に国内外の大会で頭角を現すものの、中学2年時から計3回、膝前十字靭帯の断裂などを経験。競技引退もよぎったが「スキーから離れたことで、すごくスキーが好きなことに気付けた」と3回目の大怪我を契機にトレーニング方法の見直しを図り、競技復帰後も慎重に歩みを進めてきた。
世界トップクラスの技を武器に
昨年3月には、全日本選手権「スキースロープスタイル」で2位入賞、9月にオーストラリアで開催された大陸別大会でも2位と好成績を収めており、現在の世界ランキングは64位。オリンピック出場には30位以内に入ることが条件だが、間近に迫った大会でも「900(ナインハンドレッド)」(前向きで踏切2回転半後、後向きに着地)後、「スイッチ900」(後向きで踏切2回転半、前向きに着地)という大技を武器に、オリンピック出場圏内への飛躍を見据える。日本でもこの技を表現できる選手は少なく、高難易度のトリックにも「恐怖心はなく、日々完成度が上がっていくことが自信となった」と手応えも十分。
大怪我を乗り越えて、昨年二十歳となり、身も心も一回り大きくなった古賀さんは「ここ3年間、怪我もなく描いたように身体も動いてくれて身体の動きや調子もよい。そしてこれまで多くの人に救われました。家族やコーチ、支えてくれる人たちにも恩返しできるような演技をしたい」と話し、現在は日々、練習に明け暮れている。
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