外国人市民の市政参加を目的とした「第14期川崎市外国人市民代表者会議」(ペレーラ・ラヒル・サンケータ委員長)が4月19日、2023年度の審議内容をまとめた年次報告書を福田紀彦市長に提出した。
2022年度にスタートした第14期の代表者会議には、18カ国・地域からの26人が代表者として参加し、直近の23年度は計8回の代表者会議を開催。代表者以外の外国人市民が自由に参加できる「臨時会(オープン会議)」も1回開催した。代表者会議には累計74人の傍聴者があり、臨時会には62人が参加した。
今回の報告書では、「産前・産後支援」「介護保険」「日本語学習」について提言をまとめた。
「産前・産後支援」では、多言語で作成したリーフレットの活用など、多言語や外国人にもわかりやすい日本語による支援の充実を要望。「介護保険」では、外国人市民の高齢化に備え、介護福祉従事者に対する多文化への理解を深める研修や、サービス提供時に分かりやすい日本語を使うための研修などを要望。「日本語学習」では、市内に28ある日本語教室の存在を知らない外国人市民も多いことを指摘し、適切な学習環境や体制を整えるために、まずは当事者たちの「学習ニーズ」を把握するよう市に求めている。
市長は報告書を受け取り、「育児中の不安や介護制度が分かりにくいというご指摘など、重要な課題に着目して頂き、本当にありがたい。市としてもみなさんの提言を政策に反映してきたが、抜け落ちている部分をしっかりやっていきたい」と述べた。
23年12月末の時点で市内の外国人住民人口は5万794人。この10年間は年に300〜400人の外国籍の子どもが誕生しており、23年12月末の段階で65歳以上の外国人住民は2906人、75歳以上の後期高齢者も1028人となっている。
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