「音楽のまち・かわさき」の魅力向上を目的に、溝の口駅・武蔵溝ノ口駅前に木のステージを作るプロジェクトが始動している。地域の企業・団体で構成される「ここから未来プロジェクト推進協議会」の取り組みで、会長は元JUDY(ジュディ) AND(アンド) MARY(マリー)ドラマーの五十嵐公太さん。現在クラウドファンディングで地域に向け、支援金の協力を呼びかけている。
プロジェクトは、川崎市市制100周年記念事業の一つ。ステージ設置を構想する場所は、駅前バスターミナル上の2階部分「キラリデッキ」の喫煙所(現在は閉鎖)があった角のエリア。市民が発表の場として利用できるステージを作り、11月に地域へ披露を兼ねた屋外ライブを計画する。
ステージの両側は区が担当し、植栽を植え替えて緑で彩り、憩いの空間を演出予定。市内で開催される全国都市緑化かわさきフェアとも関連させつつ脱炭素モデル地区としての溝口や、市制100周年をアピールしていく。
今後、推進協議会は「(仮)ここから未来プロジェクト協議会」に組織移行し、11月の催し後も幼稚園や学校、商店会など地域で利用できるよう協議会で管理・運営していく予定という。
地域の思い合わさって
同推進協議会の会長を務める五十嵐さんは、高津区出身。ドラマーとして活動し作曲プロデュース等を手がける傍ら、川崎西ロータリークラブに所属し、近年は地域活動にも取り組んできた。地元に恩返しがしたいという五十嵐さんは「市民が川崎市民であることを自慢できるまちになれば」と活動の思いを語る。
プロジェクトの発端は、音楽で市制100周年の川崎市を盛り上げようと考えていた五十嵐さんが、ロータリークラブで交流のあった水越大輔さんに相談したこと。五十嵐さんは、都内への転居等を経験したことで改めて子どもの頃から慣れ親しんだ溝口を意識するようになり「もっときれいで行きたくなるような場所になれば」との思いが募っていたという。
一方、高津区内でパッケージ等の印刷紙製品の事業を行う(株)豊受の取締役社長を務める水越さんは川崎市木材利用促進フォーラムに会員企業として関わってきた。国産木材の活用を目的に4年前、別の場所で木のステージ制作を思い描いていたことから、五十嵐さんとの会話の中で溝口の駅前に作り地域の魅力向上や美化につなげられないか、案が浮上した。
さらに行政として高津区は以前よりキラリデッキにある喫煙所の撤去を予定し、ポイ捨て等もあった同エリアを美化し、イメージアップを行う計画で取り組みについて市と相談を行っていた。
こうしたタイミングで五十嵐さんと水越さんが市に相談。市制100周年記念事業として3者の思いが合わさり、今年の年明けに川崎市市制100周年記念事業・全国都市緑化かわさきフェア実行委員会と地元企業・団体からなる推進協議会が発足。実現に向け動き出した。
市内中心に産業活動を担う企業と脱炭素に寄与する木材でステージを作り、文化活動を行う場を目指すことから「環境・産業・文化を発信するランドマークを作りたい」と話す水越さん。クラウドファンディングで設備費等の資金を集め、お盆明けの着工を目指す。
支援を呼びかけ
クラウドファンディングは500万円を目標に、7月31日まで実施。3千円から支援でき、金額に応じたリターンがある。問合せ等、詳細は上記二次元コードを参照。
五十嵐さんは「ステージで音楽やダンスなどの文化や『音楽のまち・かわさき』の魅力を全国、世界へ発信していけたら。ご協力お願いします」と呼び掛けている。
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