10月5日に行われる「第83回 川崎市制記念多摩川花火大会」。この開催に向け、川崎市がふるさと納税の枠組みを使った「ガバメントクラウドファンディング(GCF)」を実施している。
「GCF」は自治体が抱える問題解決のため、ふるさと納税の「使い道」の部分を具体的な事業として提示し、共感者から寄付を募る財源調達のしくみ。市は7月1日から9月28日までGCFを実施し、目標金額100万円を目指す。寄付した金額に応じて、花火大会の中でメッセージを読み上げるなどの「お礼」が用意されている。
新たな「市民参加型」
市制100周年の今年、市は「次の100年に花火大会の伝統と文化をつなぎたい」との意向から、例年より約4千発多い計約1万発の花火を上げる予定。
大会運営費として、市は2024年度予算に1億7千万円を計上しているが、人件費や物価の高騰の影響などから不足する危惧もあり、「補完的な財源として運営全般に使わせていただきたい」(市担当者)と話している。
特別な大会だけに、市内の子ども達から公募するイラストを花火にする「子どもイラスト花火」や、短冊に書いたメッセージを花火玉と共に打ち上げる「メッセージ打ち上げ花火」など、市民参加型の企画も準備している。市の担当者は今回のGCFについて「有料観覧席などと同様の位置づけ。新しい市民参加の形と考えてもらえたら」と説明している。詳細は左上二次元コードから。
「点火祭」はあす実施
また、毎年7月下旬に行われていた「高津区民祭」が10月27日にスライドとなった(本紙6月14日号・既報)ことを受け、実施の有無に注目が集まっていた「点火祭」は、明日7月27日(土)に開催が決定した。
この催しは、高津区民祭の前夜を彩る人気企画として親しまれているもの。市内在住の花火師、谷古宇正啓さんら有志が花火を打ち上げる。
「点火祭」には、打ち上げ技術の向上や悪疫退散、鎮魂などを目的とした実技訓練の意味合いも含まれており、本格的な打ち上げ花火のシーズンに向けて、区民祭の時期に捉われることなく開催に踏み切ったという。
詳細は「非公開」
元々2006年から続いていた「点火祭」だったが、区民祭同様に2019年以降はコロナ禍の影響で休止を余儀なくされた。それでも谷古宇さんらは、コロナ禍に喘ぐ人々を元気づけようと、2020年から3年間は「多摩川希望の花火」と銘打ち、花火打ち上げを継続。多摩川河川敷の風物詩を守り続けてきた。
しかし昨年、高津区民祭が4年ぶりに実施され、「点火祭」も再開すると、待ち侘びた多くの区民などが打ち上げ場所周辺を訪れ、大きな混乱を招く結果となった。
こうした反省を踏まえ、今回は打ち上げ場所、時間、規模などをすべて非公開としている。
谷古宇さんは「警備体制にも限界があるため、自宅のベランダなどから鑑賞してもらえれば」と話している。
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