溝ノ口劇場の副支配人と俳優、会社員とマルチな活躍をみせる 三上 マナさん 高津区在住
「自分が主役」の舞台、目指し
○…元々は三重県のホテルで働きながら、漠然と役者になることに憧れを抱くひとりの女性。それがある時「一度の人生、やりたいことをやろう」と一念発起し上京。声優の専門学校や養成所で懸命に俳優となるためのステップアップを重ね昨年夏、溝ノ口劇場での初舞台に漕ぎつけた。
○…さらに、その演技力のみならず人間性をも認められ、同劇場の支配人からスタッフのスカウトを受けることに。今年に入ってからは「副支配人」として、劇場運営を裏方として支える一方、フリーの役者としても活躍。さらに平日は都内で事務職の会社員として勤める二刀流を超えたマルチな活躍ぶりをみせる。
○…周りから「いつ寝ているの?」と尋ねられることもある多忙な日々も「働くことが好き。趣味、生きがいですかね」と笑顔で話す。副支配人に就いてからは劇場の近くに居を構え、会社勤務時以外では劇場利用客からの相談対応や、時には舞台演出のサポートなども手掛ける。俳優業との兼ね合いについても「劇場運営を裏方として学ぶことで(役者として)表舞台に立つだけでは見えないような貴重な経験をさせてもらっています」としみじみ語る。一つの舞台やステージを成功に導くために、多くの人が携わっていることを知ったことで「俳優として、厚みのようなものが出せるようになりつつある」という実感が持てるまでになったのだという。
○…将来は「明確に自分が主役」と胸を張れるような舞台への出演が目標。間近に迫った朗読劇の公演は、こうした成長ぶりを存分に発揮する格好の舞台。今後に向け重要な試金石ともなるだけに、裏方の経験を生かし「周りの人と一緒に舞台に立っている」という感覚を身に付けた今、その演技は衆目を集める―。
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11月15日