不登校の児童、生徒などが集う「フリースペースえん」を運営するNPO法人「フリースペースたまりば」は、自閉症などの発達障害への市民の理解を深めてもらおうと、2月14日、高津区役所で自閉症をテーマにした映画『ぼくはうみがみたくなりました』(2009年公開)の上映会と、原作者のトークショーを開催した。
親子連れを含む約70人が来場。自閉症の青年と女性看護学生との心の交流を描き、文部科学省推薦作品などにも選ばれている同作品を鑑賞した。
原作者の山下久仁明さんは、自身も自閉症の息子を育てた経験を持つ。映画制作を思い立ったころ、不慮の事故で息子が急逝。失意の中でカンパを募り、3年を掛けて同作品をつくり上げた。山下さんは「(深い悲しみの中にあっても)映画づくりを諦めなかった。多くの人が見に来てくれて嬉しい」と語った。
「たまりば」の西野博之理事長は「自閉症についてきめ細かく描かれていて素晴らしい映画。どうすれば発達障害のある人たちにとって少しでも生きやすい社会をつくることができるのか、考えるきっかけにしてほしい」と話していた。
西野理事長によると、近年、全国的に自閉症を含む発達障害児数が増加。「たまりば」は今後も、発達障害への理解促進に向けた活動に力を入れていくとしている。
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