釈迦の誕生を祝う「花まつり」を盛り上げる機運が近年高まっている。区内では今年、4寺院がスタンプラリーを開催し、連携する動きもみられた。仕掛けたひとり、大蓮寺(久本)の大橋雄人住職は「花祭りの周知を広め、街全体で盛り上がっていけたら」と話す。
釈迦の誕生日は4月8日。「花まつり」は宗派を問わず全国の寺院で行われ、釈迦像に甘茶をかけ誕生を祝う慣わしがある。
4月6日から8日にかけてスタンプラリーを実施したのは、大蓮寺(久本)、龍台寺(久本)、明鏡寺(末長)、増福寺(末長)の4寺。大蓮寺の大橋住職は「キリストの誕生日であるクリスマスに対し、花まつりはあまり周知されていない。溝口から何か盛り上げられないかと思い企画した」と話す。
昨年から大蓮寺と龍台寺で始め、今年は増福寺と明鏡寺に声をかけ4寺院に。
用意した台紙は300枚ほど。スタンプラリーで訪れた人に菓子やジュース、ボールペンなどを配布した。大橋住職は「気軽にお寺に立ち寄るきっかけになればと思った。特に親子で楽しんでもらえたのでは」と話す。
「地域のイベントに」地元商店や団体と連携探る
花まつりの催しは、花御堂を置き、甘茶を振る舞うなど各寺院で行っている。スタンプラリーで各寺院を巡るきっかけを作り、花まつりの周知させたい狙いだ。そのため、大橋住職は徒歩圏内の寺院に声をかけ、スタンプ台紙とお手製地図を一緒に添えた。
龍台寺は、子ども向けに8年前から紙芝居などを開催している。今年の花まつりには、地域住民100人が訪れた。樋口智亮住職は「花の見頃も重なり、多くの地域の人に訪れてもらい嬉しい」と話す。
スタンプラリーを実施により、今年は親子で訪れる人が目立ったという増福寺。「最近は、法事などで小さなお子さんを見かけることが少なくなった。若い方から花御堂について聞かれ、花まつりを知ってもらういい機会になった」と話す。
明鏡寺は、スタンプラリーで訪れた人に配った菓子は40人ほど。一般に向けた催しがあまりないという同寺は「奥まった場所にあり、訪れにくい。スタンプラリーでお寺巡りをされる方が来たので、今後もこうした仕掛けは考えていきたい」と手応えを感じている。
大蓮寺は一昨年から洗足学園音楽大学と本堂で演奏会を開催している。演奏会を機に花御堂を飾り、昨年は写経体験や数珠作りなどワークショップを開催。今年はさらに、SNSで出店者を呼びかけ、ハンドメイド作品の販売なども行った。
大橋住職は「今後は飲食店や団体などとも一緒に何かできれば。地域で楽しむイベントとして広めていきたい」と話す。
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