9月9日の台風15号により大きな被害を受けた千葉県南房総市を支援しようと、一般社団法人減災ラボ(横浜市中区)の理事で久本在住の山本美賢さん(56)ら有志が連携。理事仲間同士で「トカイナカヴィレッジ」(多摩区)を拠点に活動する西山雅也さん(53)と協力し、現地にブルーシートなど物資を輸送した。
今回の支援活動は、農産物を手がけるトカイナカヴィレッジと、漁業が盛んな南房総市千倉地区などで活動するNPO法人「南房総リパブリック」が、数年前から「山と海」の視点で連携を模索していたことがきっかけ。山本さんは、台風上陸の直後に家屋の屋根補修のためのブルーシートが不足していると同法人から連絡を受け、調達に乗り出した。
「被災地へ土のう袋を送るプロジェクト」に携わり、建築業を営む西山さんは山本さんの相談を受け、ブルーシートを押さえる土のう袋約700枚をはじめ家屋復旧に必要な資材を収集。土のう袋は、昨年の西日本豪雨後に集めた約300枚も含まれ、これらには以前から被災地支援に取り組む市立南生田中学校(多摩区)の生徒が励ましのメッセージや挿絵を描き込んでいる。
同法人ほか現地からの情報をもとに、山本さんは資材に加え食糧や生活用品を車に積み込んで12日朝に出発し、復旧に取り組む工務店の協力を得て物資を送り届けた。
「住宅が密集していない地区は特に、情報が行き届いていない印象だった」と山本さん。西山さんは「初期段階では、すぐにほしい物資が被災者に行き届かないケースが多い。弱者向けに、必要な物資をいち早く届けることが大切」と強調する。
今回の物資輸送にあたっては、減災ラボを窓口に寄付金を募集。今後も継続し、必要な支援に役立てたい考えだ。
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