「ものづくり」を通じて町工場の魅力を地域に発信し続けている 五十嵐 崇さん 久地勤務 52歳
工業の「地産地消」今後も
○…代表を務める「株式会社 和興計測」のある久地や、その近隣の宇奈根の一部は、工場と住宅が複雑に入り組む「住工混在」と呼ばれる状況になって久しいエリア。そんな中、近隣の住民などにいわゆる町工場の特長を「ものづくり」を通じてアピールする取り組みを長きにわたり手掛けてきた。「実は氷菓子『ガリガリ君』の製造装置(センサー部分)もウチで作成しているんですよ」と明かす口調からは、底知れぬパワーに満ち溢れていた。
○…会発足メンバーとして名を連ね、現在では実行委員会の会長を務める「川崎ものづくりフェア」も、大切なライフワークの一つ。川崎フロンターレと強力なタッグを組み、次回で10回目となるイベントを、定期的に公式戦前の等々力競技場周辺で行っている。
○…立ち上げ当初を振り返り「イベントの事やフロンターレとの連携など、何一つも分からなかった我々にチームのスタッフが色々と指導して頂き、何とか形にする事ができました」と周囲への感謝を述べると共に、これまでのエピソードを披露。「冷凍車を手配して」「アイスクリームを作る機械を作って」「野菜の重さを測って、大画面表示する装置はできる?」といった矢継ぎ早のようなリクエストを、仲間の企業との連携でどうにか応え続けてこれた事に誇らしげな表情をみせる。「今となっては良い思い出です」とも。
○…プロサッカーチームと中小企業が共に地元を盛り上げていこうとするこうした取組みは、工業分野における「地産地消」の好例としても各所で脚光を集める。年齢を理由に参画の潮時を匂わせるが「皆が笑顔になれる活動をこれからも行っていければ」と語る時の笑顔の方が、より本心の一端を垣間見せていた。
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11月22日
11月15日