7月5日は「あな(7)ご(5)の日」。夏はアナゴの旬で、最も脂がのる季節だ。「小柴のアナゴ」で知られる横浜市の柴漁港では、今年4月から高津区下作延出身の緒川颯太(そうた)さん(22)が「漁師の見習い」として修業に励んでいる。
緒川さんはもともと国立大学に通っていたが、連日続くオンライン講義に疑問を感じ、大学3年時に退学を決意。もともと親子で釣りが趣味で、父・昌史さん(47)が紹介した県の漁業就業セミナーの参加を機に、漁業への道を志した。
弟子入りしたのは、アナゴ漁一筋40年の齋田芳之さん(65)。齋田さんは代々続く漁師一家の育ちで、小さいころから海が遊び場だった。そんな中、目の前に現れた青年はサラリーマン家庭で育った大学生。今までにないケースで少し不安もあったというが、「『漁師をやってみたい』という気持ちがあるなら、本気で教えてあげたい。今はまず海に親しんでもらって、今後、漁師としてどんな商売ができるかを選択してほしい」と期待を寄せる。
緒川さんは現在、漁協の組合員となるべく、齋田さんのもとで助手として奮闘する。「仕掛けるポイントはまだ検討もつかない。でも、自分でとった魚を食べてもらって『おいしい』と言われると本当にうれしい」と緒川さん。漁師としての一歩を踏み出した。
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