高津区内を拠点にする「ジュニア合唱団・Uni(ユニ)」がこのほど結成され、9月の初舞台に向けて練習に励んでいる。坂戸小学校合唱団の卒業生を中心に活動しており、今後は幅広く団員を募集し、地域に根差した合唱団を目指す。
同団体は、県内有数の強豪で、全国コンクールで入賞経験もある坂戸小学校合唱団の卒業生が中心となり、今年5月に結成。小中高生が対象で、小学3年生から高校2年生まで27人が所属する。毎週日曜日に高津中学校で活動しているが、部活動などで参加しにくい中高生向けに、平日の夜も公共施設を借りて練習を重ねる。これに加え、各パートの音源を作成してSNSで配信し、各自が自主練習にも取り組む。
9月20日の高津市民合唱団との合同演奏会「ゆずり葉コンサート」に向け、11曲ほどを稽古中。夏休みに入り、活動日を増やすなど強化練習に励んでいる。団長の小島颯太さん(新城高校2年)は「デビューになるので思い出に残るよう、完成度を高めながら自分たちらしく楽しく歌いたい」と意気込みを話す。コンサートはすくらむ21で午後6時30分開演(詳細は事務局【電話】050・5274・2965)。
「2年越し演奏会」契機に
指導にあたるのは、坂戸小学校合唱団で長年指揮をとり、強豪に育て上げた教員の中島はるみさん。同団は毎年定期演奏会を開いていたが、昨年はコロナでの延期と中島さんの異動が重なり中止に。今年2月の演奏会もコロナで流れ、落胆する子どもたちの姿を見た保護者らが、中島さんの送別の意味も込めた演奏会を企画。卒業生にも声をかけ、1回限りの「坂戸ジュニア合唱団」を結成。4月、2年越しの演奏会が実現した。
保護者の一人で事務局代表を務める小島里佐子さんは「短い練習でもこんなに歌えるんだと驚いた。歌を続けたいという声も多く、立ち上げに向けて動いた」。これがユニの前身となった。
区内の中学校はほぼ合唱部がなく、歌を続けたい子どもたちは行き場がないのが現状だという。「この仲間で歌い続けたい、と子どもたちに言われ心が動いた。そういう子たちの受け皿になれば」と中島さん。今後は地域に根差した合唱団を目指し、他地域からも広く団員を募集していく。
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