サッカーJ1・川崎フロンターレ所属のDF・高井幸大選手が、パリ五輪の男子サッカー日本代表入りを果たした。チーム最年少ながら五輪最終予選となったU-23アジア・カップでも大いに存在感を示した高井選手。メディアの取材に「フロンターレでの気持ちを忘れず、金メダルを目指したい」と抱負を語った。
高井選手の五輪代表入りが発表されたのは7月3日。自身はネットの情報で知り、チームメート数人と喜びを分かち合ったという。同日、囲み取材でメディアの質問に答え、「(五輪は)目標にしていた大会の一つ。精一杯やりたい」と代表選出の感想を述べた。
192センチという長身を生かした競り合いの強さとカバーリング力、そして幼少期にFWとして磨いた攻撃的なマインドもある。アジア・カップなどで主力として厳しいゲーム経験を重ねたことで、自ら「責任感が芽生えた」と語るメンタルの強さも際立つ。
3日の取材では「チーム最年少」としての思いを複数の記者から問われたが、「ピッチの上では年齢は関係ない。川崎で見せているのと同じプレーを五輪でも見せたい」と淡々と語った。
恩師、代表入りに驚き
5歳から小学4年まで川崎のクラブチーム「リバーFC」(幸区)でサッカーを学び、小学5年生からフロンターレの育成組織に所属。クラブ史上、最年少記録となる高校2年生の時にプロ契約を結んだ。
幼少期の高井選手を指導したリバーFCのU-10監督・山田昌弘さんは「この春に会った時は本人も『18人に入るのは難しい』と話していたので(代表入りは)驚いた」と話す。「マイペースな一方で負けず嫌い。試合に負けるとよく泣いていた。悔しさをばねにサッカーに打ち込んで強くなったと思う」と、快挙を喜んだ。
五輪の初戦はパラグアイ戦。山田さんは「どの相手も強豪だが、相手の良いところを防いで失点を抑えてほしい。できればセットプレーに絡んで、シュートも決めてほしい」と期待を寄せた。
高津区も応援ムード醸成
川崎フロンターレの本社が末長にあることや、チームと「まちづくりに関する協定」を締結している事などから、高津区も「ゆかりの選手」として今回の五輪代表入りを祝福。区役所1階のロビーに横断幕やユニフォームなどを掲出しているほか、区民から寄せられた応援メッセージをアルバムにまとめ、高井選手に贈呈する予定となっている(メッセージの募集は既に終了)。
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