子育て支援策の拡充を進める川崎市は、病児保育施設の「エンゼル高津」(高津区)に委託中の事業類型を、11月1日から「病後児保育」から「病児保育」へと変更した。これで市が各区で病児や病後児の保育を委託している7施設のうち、6区の施設で「病児保育」が可能になった。
保育園に通う子どもが風邪などの病気になった場合、回復するまで日ごろの通園先には預けられないが、「病後児保育施設」では回復期に預けられ、さらに「病児保育施設」では回復期を待たずに預けることができる。
「病児保育施設」が増えることで、子どもの預け先がなく仕事を休まざるを得ない親の負担が軽減できる。市は事業委託先の「エンゼル」の各区の保育施設について、近隣医療機関の小児科と連携のうえ、園児の体調が急変した場合に緊急対応できる環境を整え、事業類型を「病後児保育」から順次、「病児保育」へと切り替えてきた。今回、高津区の施設が変更されたことで、「エンゼル幸」(幸区)以外の6施設で、病児の受け入れが可能になった。
利用できるのは、川崎市在住の生後5カ月から就学前の保育施設に通う子どもと、病児・病後児保育施設の相互利用協定を結ぶ町田市と横浜市の、同条件の子ども。かかりつけ医の指示書が必要で、利用希望の施設に直接申し込む。
市は施設を利用できる子どもの年齢についても上限を現行の「未就学児まで」から「小学3年生まで」へと順次拡大する方針。既に7月から「エンゼル多摩」(多摩区)で先行実施されている。
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