梶ヶ谷第一公園でラジオ体操を32年間続け、住民同士の交流を深める 三瓶 善則さん 梶ヶ谷在住 71歳
ラジオ体操で地域に絆
○…「体は正直。動かせば必ず応えてくれて、疲れにくくなってくる」。張りのある声ではつらつと語る。毎朝6時半、梶ヶ谷第一公園でラジオ体操を続けて32年。当初、一人で始めたが、2年ほどすると近隣の子どもが「一緒にやりたい」と加わり始めた。次第に大人も増え、昨年の参加者は年間延べ1万1000人に上った。「皆『やめられない』って言うんです。皆健康になりたいんですよ」
○…現在の福島県二本松市生まれ。18歳で上京し、鶴見の鉄工所で11年間、営業や資材の購入などに精を出した。30歳で不動産業者に転身し、8年後、区内で起業。現在も現役だ。「仕事を続けるには、お金が先行しちゃだめ。お客様が納得し、信用していただくことが何より大切」。自宅兼事務所での仕事であるため運動不足が心配と、1980年に始めたラジオ体操が地域に定着し、現在では60、70代を中心に毎日約30人が集う。「最初の10年は何度も止めようと思った。でも15年、20年と続けると(体操が習慣になり)止めたくないと思えてくる」
○…趣味のゴルフは約30年続けた。読書も好きで、本棚にはさまざまな書籍がずらり。「常識を知るには最低限、歴史を知ること。そのために、本は絶対に読まないとね」。ウォーキングを毎日欠かさず、日に約1万2000歩。エスカレーターなどは使わず、いつも階段に足が向く。「苦にならず、自然と階段を歩くようになりました」と笑う。
○…「皆と体操することで健康を頂いている」。参加者への日ごろの感謝を伝えようと、毎年自ら撮影した桜や花火大会などの「四季の移ろい」を掲載したオリジナル冊子を制作し、参加者にプレゼント。多くの人に喜ばれている。各地の公園で「誰かがリーダーになってラジオ体操を続けほしい。そうすれば次第に参加者が集まり、街の人たちが健康になれる」。人々の健康を願い、今日もラジオを手に公園に赴く。
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11月15日