商店街の空き地を利用してエコで賑わいのあるまちづくりを――。多摩区まちづくり協議会のメンバーや東京都市大学の研究者らが登戸地区の商店街でこんなエコ活動を始める。土地区画整理事業が進む登戸地区の空き地に交流の場をつくり、近隣住民を外出させて各家庭の省エネに貢献しようという。
活動に取り組むのは、多摩区まちづくり協議会の「多摩エコスタイルプロジェクト」のメンバー。市の産学連携事業の選定研究として、東京都市大学環境学部の室田昌子教授と大西暁生准教授の研究グループが協力している。
「エコ活動を通じて商店街活性化につなげることができる。エコな商店街づくりに貢献したい」と同協議会の本多正典会長。
登戸地区は1988年に土地区画整理事業が都市計画決定し、長年にわたって整備が進められている。中でも登戸東通り商店会と区役所通り登栄会商店街の周辺は換地のため店や住宅が移転し、空き地が数多くある。こうした状況のため、商店街活性化の課題が浮き彫りとなっていた。
今回の空き地活用は、住民を1カ所に集めることによって各家庭で消費されるエネルギーを抑え、省エネと二酸化炭素の排出抑制を図るのが目的。商店街内に人が集まることで活性化にもつながるという。
同協議会は初めの取り組みとして、6月6日に登戸東通り商店会で開かれるイベント「わくわく・なまずんバザール」に参加する。幅広い世代に集まってもらおうと、協議会のメンバーらが空き地を使って外遊びの催しや太陽熱を使った調理といったエコ体験イベントを開く。
今回の取り組みによる省エネ効果や活性化の効果を検証するという。
空き地活用のほか、利用客のエコ活動を促すため、エコポイントカードも作成した。「レジ袋はいらない」「マイ箸を持参」といった利用客にポイントを付けて一定数が貯まると金券を進呈する仕組みという。
室田教授は「成熟した社会のまちづくりは、多様なニーズに応えるためハード面ではなく、ソフト面が求められている」と話す。
本多会長は「(市民だけでは)感覚的に進めてきた面もあるが、大学が効果を学術的に裏付けてくれる。事例の紹介やアイデア出しの面で大学の役割は大きい」と話している。
「わくわく・なまずんバザール」は午前11時から午後3時まで。雨天中止。
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