横浜市都筑区の分譲マンションで旭化成建材(株)のくい打ちデータ改ざん問題が発覚してから約1か月、中原区内にある宮内小学校でも同社が施工したくい打ちデータの一部に流用があったことが判明した。これをうけ12日、同小学校で川崎市による住民説明会が行われた。川崎市は同社に対して説明会への参加を要望していたが、事前に断られていたため不参加だった。
市によると、2009年10月から2011年2月にかけて行われた宮内小学校の改築工事において、固い地盤の支持層を確認する電流計や、くいを固定するために注入するセメントミルクの量を確認する流量計のデータで、別のくいの記録が流用されていたという。
今回流用が判明したくいは全119本のうち、電流計の計測流用が3本、流量計の計測流用が18本だった。
市はすでにくいの調査を実施しており、市の担当者は説明会で「目視調査をおこなったが建物の傾きや異常なひび割れなどがないことを確認し、安全性に問題がないことを確認できた」と説明した。
しかし住民らは市からの説明に納得いかない様子で、多くの質問や要望が出されたという。
宮内小学校でPTA会長を務める吉野弘樹さんは「市からのデータを見て流用したんだなというのは分かるけど目視調査では不安。もう少し具体的な調査を実施し、安全だと言い切れるデータを示してほしい。最後は何を言っても『設計通りにはできているから安全だ』と押し切る様子に不信感が残る。親として何より、子供たちが安心安全に学校に通えることが願いです」と話している。
住民の要望に対して川崎市は「今後、具体的な調査を実施し、国の動向をふまえながらになるが、やれることはやりたいと考えている」としている。
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