「ぴあハウス津野」の代表で、区内の介護・福祉の「たすけあい」活動に尽力している 津野田 京子さん 菅在住 82歳
広がり続ける「たすけあい」
○…生田緑地にほど近い沿道に佇むフリースペース「ぴあハウス津野」。雑貨や衣料品、芸術作品など手作り品の委託販売を中心に手掛けているが、介護や福祉に関する情報の発信地で地域交流の場になっている。老若男女さまざまな人が集まり、いつもその中心にいるのがこの人だ。福祉活動に携わる人で影響を受けた人は少なくない。20年以上前に「助けを必要とする人たち同士で助け合う関係を広げたい」と始めた活動から、区内にいくつもの福祉系の団体・組織が生まれた。
○…福祉活動のきっかけは自身の介護経験。55歳の時、高齢となった夫の両親を介護するなか、自分一人でできることの限界を感じた。周囲にも同じ悩みを持つ人が多いことに気づき、お互いがお互いを助け合うシステムを作ろうと一念発起。「地域が良くなれば自分も幸せになる」と主婦を集めて「たすけあい」活動を開始。それが現在のワーカーズ・コレクティブやNPO法人に発展していった。
○…「人とのつながりを大切にしたい。一人ひとりとのつながりを深いものにしていきたい」と思いは熱い。「ぴあハウス津野」を開設したのは04年。「介護する人・される人が助け合い、励まし合うことができる場にしたい」とフリースペースとして多くの人に活動を提供している。月1回はデイサービスを開催し、歌を歌ったり、会話を楽しんだりと自由な場をめざしている。
○…築いた人脈は東日本大震災の被災者支援にもつながる。「被災者の立場に立った助けをしたい」と支援金を集めるために周囲に声を掛け、チャリティーコンサートも開催。自身も被災地を2度訪問している。「この年になると、面倒だなって思うこともある。だけど熱は冷めない。みんなの熱さに負けたくないからね」。会話では聞き役に回り、相手と一緒に解決策を考えるのが津野田流だ。いつも「ぴあハウス」で仲間が来るのを待っている。
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12月20日