明治大学の研究室による新栽培法で育った地元産アスパラガスが、川崎市立小2校の給食に初登場。南生田小(小川俊哉校長)では4月27日、多摩区産が全校児童の献立に盛り込まれ、5、6年生約350人へのアンケート調査も行われた。
このアスパラガスは、明治大学農学部(東三田)野菜園芸学研究室の元木悟准教授らが開発した、定植から1年で収穫できる「採りっきり栽培」で育てられたもの。同研究室が南生田小、はるひ野小(麻生区)と連携して試験導入が実現した。
南生田小には27日、同研究室の学生4人と元木准教授、市職員が訪問。アスパラガスを題材にした食育の出前授業が5、6年各5学級を対象に、学生主体で行われた。授業ではアスパラガスの種類や栄養価など特徴を紹介。記述・選択式の事前アンケートで好きな野菜と苦手な野菜、アスパラガスを食べる頻度など、給食後には味の良し悪しと再び食べたいかについて調査した。
同校5年の秋庭羽空(はく)君(10)は「今までのアスパラは筋があって独特の味だったけど、今日のは甘くて柔らかくておいしかった」と満足していた様子。今回の出前授業を企画した同大4年の加藤綾夏さん(21)は「今後もいろいろな野菜を使って子どもたち向けに食育ができれば」と話した。
アスパラガスはこれまで市内でほとんど栽培されていなかったが、昨年から麻生区の黒川地区で試験的に栽培。今春に初出荷された。元木准教授によると、来年には市内の栽培農家が60件を超える見込みだという。「アスパラガスは一般的にあまり好まれていない傾向だったが、今回の調査で子どもたちの受けがよければ、新しい川崎ブランドの野菜として取り入れていく可能性がある」と展望を語った。
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